Helix Centre|東京・三鷹市・武蔵野市のカウンセリングルーム

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Beautiful Harmonyに向けて

グロスター大聖堂

Cathédrale Notre-Dame de Paris


4月15日の夜パリのノートルダム大聖堂で大規模な火災が発生し、教会の尖塔が燃え落ちたことを伝えるニュースに、心を痛めた方も多かったのではないでしょうか。
 
パリのノートルダム大聖堂は、1163年に建造が開始され2世近くかけて完成された、ゴシック様式を代表する建造物であり、世界遺産にも登録されていました。
 
(トップの写真は、ロマネスク様式、初期イングランドゴシック様式の混合と言われるイギリスグロスター大聖堂の写真です。)
 
またパリのノートルダムといえばバラ窓と言われるほどの、
 
深淵な青と炎のような赤色の美しいコントラストであれほど美しかったバラ窓のステンドグラスも、
 
今回の火災で焼け落ちてしまったとのことです。
 
パリのノートルダム大聖堂は、初期ゴシック建築の最高傑作と言われています。
 
ゴシック建築が誕生した12世紀は、中世です。
 
栄光のギリシャ・ローマ文化が衰退し、
 
ゲルマン民族の大移動とともにキリスト教が民衆に浸透するにつれて、
 
様々な文化が抑圧され多様性が失われていき、
 
社会も封建的になり、重く苦しい空気がヨーロッパを覆っていました。
 
また、ペストの流行や異端審問といった病気や死の影も色濃く、
 
暗黒の中世と呼ばれています。
 
ヨーロッパは、暗く恐ろしい森に覆われていました。
 
ゴシック建築は高さが一つの特徴ですが、
 
パリのノートルダムも聖堂内に入ると、
 
高さと重量のある屋根を支えるためのアーチ状の太い柱が立ち並び、
 
まるで高い樹々が並んだ鬱蒼とした中世の森に入ったかのような感じがします。
 
そこに高い窓からステンドグラスを通して、神秘的な青い光が差し込んで来ます。
 
アーツアンドクラフト運動を牽引したウィリアム・モリスに多大な影響を与えた、
 
19世紀イギリスの思想家ジョン・ラスキンは、
 
中世のゴシック建築こそアートと職人が未分化の状態にあり、
 
創造と労働が同じ水準に置かれていた理想的な建築であったと称揚し、
 
ゴシック・リバイバルの機運を高めましたが、
 
そのラスキンは、ステンドグラスのような半透明のガラスは、
 
人々の心に聖なるスピリットを印象づける最も良い方法であったと言っています。
 
暗く重苦しい時代のなか、人々の心は光を求めていたことでしょう。
 
そして、大聖堂のなかで、神秘の光を体験し、
 
そこに希望と神の恩寵を見いだそうとしていたのではないでしょうか。
 

ルネッサンス、再生と復興

 
今日は平成最後の日です。

一つの時代が終わり、令和という新しい時代に移り変わるこのときに、
 
世界の貴重な財産が焼け落ちたというのは、とても象徴的な感じがしました。
 
暗黒の中世を代表するゴシック建築ですが、
 
ゴシックの後にやって来たのは、ルネサンス、再生と復興でした。
 
令和は英訳すると、Beautiful Harmony「美しい調和」となるそうです。
 
ルネサンスのアートには、「普遍的な美との調和」という特徴があると言われています。
 
令和の時代を、本当に「美しい調和」の時代にするために、
 
私たちに出来ることは何か、真剣に考えていきたいと思います。
 
このノートルダム大聖堂から徒歩10分のところに住んでいるパリの友人に、
 
心配して連絡すると、案外ケロッと元気にしていました。
 
さすが市民革命の歴史を持つフランス人は、破壊に強いのかも知れません。
 
日本人は一度作ったものを壊すことが苦手と言われています。
 
それは日本人の美徳でもあり、弱点ではないでしょうか。
 
私たちが作りたい本当に美しい調和のある時代とはどんな時代なのか、
 
ゼロから考える必要があるのかも知れません。
 
サイコシンセシスは個人のうちなる葛藤や対立を超え内なる調和をみつけ、

そして社会全体の調和を目指す心理学ですが、
 
そのサイコシンセシスを日本に紹介されてきた平松園枝先生は、
 
“Starting from within”「自分のなかに答えを探す」という言葉を、
 
とても大事にされています。
 
自分のなかに答えを求めて、自分の内側から始めること。
 
ちっぽけな種のなかに、これから大きな大きな樫の木になる
 
すべての可能性がつまっているように、
 
あなたの中に内なる光と力はいつもそこにあります。

サイコシンセシスではそれを愛と意志と表現します。

気づきや愛だけでは十分ではなく、意志を重要視しました。
 
ユングにとって「塔」は、自我を超えたより大きな自己のシンボルでした。
 
そして、自己を内なる神とも表現しています。
 
ノートルダムの「塔」が焼け落ちてしまったのも、とても印象的でした。
 
そのユングは、己を幾度も破壊の恐怖と苦しみにさらすことができるものだけが、
 
本当の自己に辿り着けると言っています。
 
私たちの身体の細胞は日々、死んでは生まれ変わっているように、
 
破壊と再生の繰り返しこそが命であり、人生なのかも知れません。
 
これから始まる時代が、破壊を超え、再生へと繋がり、
 
美しい調和のある世界となることを願ってやみません。
 
いまは暗い森のなかにいる私たちが、
 
こころに差し込む一条の内なる光を見つめて歩いていけますように。。。
 
2019年04月30日 09:23

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