自宅でのテクノストレスを減らす
Posted: March 19, 2020 | Author: erikpeper |
Adapted from the upcoming book, Peper, E., Harvey, R., & Faass, (in press). Tech Stress: How Technology Is Hijacking Our Lives, Strategies for Coping, and Pragmatic Ergonomics. Berkeley: North Atlantic Books.
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コロナウイルスの影響で、テレワーク、在宅勤務をする方が増えています。
普段とは違う、慣れない環境で仕事をこなしていくことに、大きなストレスを抱えている方も多いのではないでしょうか。
また家でのお仕事だけでなく、自宅でテレビやパソコンを眺めて過ごす時間が増えている方も多いかと思います。
そんな在宅勤務、自粛による在宅時間の長時間化でのストレスによる、心身の疲労を少しでも減らすために、
今回も米国サンフランシスコ州立大学健康教育学部教授のエリック・ペパー先生のブログを共有させて頂きます。
長丁場になりそうなコロナウイルスとの格闘、皆さまの毎日が少しでもストレスの少ないものになりますように、、、
英語でのオリジナルは、こちらをご覧ください。
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自宅でコンピューターの作業をすることは、オフィスで作業するよりも疲れるということを、多くの人々が報告しています。 在宅勤務には明らかな利点がありますが、不利な点もあります。
(たとえば、仕事をするスペースがない、努力を要する人間工学的状態、家族から避難できない、(オフィスでは)コミュニケーションに使われていた非言語での指示の欠如、 (オフィスでは)冷水機近くで交わされていたフレンドリーな会話などの共有の不足、子どもの世話をしつつ仕事することでのマルチタスクの増加など)
主な課題は、自宅に快適な作業スペースを確保することです。これは、コンピューター、キーボード、スクリーンを置く場所を見つけることを意味するかもしれません。
それがキッチンテーブル、寝室の隅にあるデスク、またはコーヒーテーブルの上になることもあれば、完全に独立した部屋になることもあるでしょう。
人間工学的に不適切な配置とストレスの多い作業スタイルは、首、肩の不快感を増加させ、目の疲れや疲労を悪化させます。
デジタル作業スペースがどのような場所で作られているかに関係なく、あなたの健康を促進するために、次の生活習慣とワークスタイルの提案と人間工学に基づくアドバイスを取り入れてみてください。
生活習慣とワークスタイルの提案
◆ 休憩を何度も、何度も、何度もとる
動きのある休憩を取ることは、固定された位置で座ってコンピューターで作業していると蓄積されていく、隠れた静止状態の緊張を減らすことができます。
・数分おきにちょっとした休憩をとりましょう。例えば、立ち上がって肩をグルグルと動かし、大きく回します。動くときには、スクリーンを見ることをやめて、部屋の中を見まわしたり、窓の外を見ましょう。
・30分ごとに立ち上がって歩き回り、体を動かします。タイマーを使って30分ごとに通知するようにして、休憩を取ります。(例えば、携帯電話のアラーム、Hey Google、Siri、Alexaなどのパーソナルデジタルアシスタントを使います)
◆ 視覚の改善
- 目の休憩を取り、目の疲労を減らす
・数分ごとにスクリーンから目を離して、遠くを見てまばたきします。 可能であれば、外の緑の植物を眺めます。近くを見ていたことによる緊張を和らげてくれます。
・まばたきを何度もしましょう。コンピューターで作業するとき、まばたきの回数が減ります。ですから、新しいリンクをクリックするたびに、数字の列の入力を終了するとき、などなど、まばたきをしましょう。
・アゴをリラックスさせて、まぶたを落として目を閉じます。 あなたの頭上にフックがあって、それが頭を上に引っ張っているのをイメージしながら、同時に肩を下に落としましょう。
- 背景のギラつきと明るさを減らす
・コンピュータのスクリーンを、部屋の最も明るい光源に対して90度に配置します。
・ビデオ会議に参加するとき、自分の後ろの背景を暗めにしましょう。 (例えば、 Zoom, Skype, GoToMeeting, WhatsApp, FaceTimeなど). あなたの顔が見やすくなります。
◆ 回復する
・ストレスがたまったら、呼吸をすることを忘れないでください。息を吸うときにはお腹をふくらませ、吐くときにはお腹からゆっくりと空気を出していきます。
・否定的なニュースを見たり聞いたりするのをやめましょう(ニュースは1日に1回だけチェックしてください)。
・ポジティブで面白い映画を観ましょう。
・新鮮な空気を吸いましょう。散歩に出かけ、太陽の下で過ごしましょう。
・友達と再びつながり、ポジティブな体験を共有しましょう。(オンラインで)
・これもまた過ぎ去っていく、ということを自分に言い聞かせましょう。
人間工学に基づくアドバイス: 世界をあなたのものに
優れた人間工学とは、機器や環境をあなたに合わせることであり、その逆ではありません。図1に示すように、椅子、机、キーボード、マウス、カメラ、スクリーン、および自分の配置を最適なものにしましょう。
図 1. コンピューターで仕事をする際に推奨される配置
◆ ラップトップを配置する
ラップトップには、課題があります。キーボードでデータを入力するために手が適切な高さにある場合、画面を見るためには下を見なければなりません。スクリーンが適切な高さにある場合は、キーボードに届くために手を上げなければならないのです。この課題には2つの解決策があります。
1. 外付けのキーボードとマウスを使用してスクリーンの上部が目の高さになるようにラップトップを持ち上げます。ラップトップスタンドを使うか、または本を積み上げてラップトップを持ち上げます。
2. ディスプレイに外付けモニターを使用し、ラップトップをキーボードとして使用します。
これらの解決策が不可能な場合は、首や肩のストレスを減らすために、何度も何度も休憩を取ってください。
◆ コンピューターの作業場を配置する
1. 椅子を調整して、肩を上げずに前腕がテーブルに乗る高さに調整します。これは(椅子の上にクッションをのせて)そのクッションに座ることを意味するかもしれません。もし椅子が高すぎて足がぶら下がっている場合は、足を置くことができるフットスツールを用意しましょう。
2. スクリーン上部が目の高さになるようにモニターを調整します。モニターが低すぎる場合は、その下に何冊かの本を置いて持ち上げます。
3. 可能であれば、作業中は立ったり座ったりを交互にします。
RESOURCES
Ergonomic suggestions for working at the computer and laptop.
https://peperperspective.com/2014/09/30/cartoon-ergonomics-for-working-at-the-computer-and-laptop/
11 tips for working at home
How our digital world activates evolutionary response patterns.
https://peperperspective.com/2018/02/10/digital-addiction/
How posture affects health
https://peperperspective.com/2019/07/01/dont-slouch-improves-health-with-posture-feedback/
https://peperperspective.com/2019/05/21/relieve-and-prevent-neck-stiffness-and-pain/
https://peperperspective.com/2019/01/23/head-position-it-matters/